00:発端はすぐそばに

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23:26 少し遅れて、すぅ太さんが答えた。 「今回は…、ね。オレにとっちゃ、今回が“最後”なんやけどな。まぁえぇわ」 その一言で、私は我に返る。 そうだ。 終わっちゃうのだ。 あと、一週間足らずで。 一年間近く、一緒にこのゲームを楽しんできた仲間たちとも、お別れなのだ。 「ねぇ、すぅ太さん。本当に今日で辞めちゃうの?あと一週間あるよ?」 リオンさんが言う。 リオンさんは名前は男らしいけど立派な女性だ。 いつもゆっきー姉さんと後衛でコンビを組んで、私たち前衛を支援してくれてる。 「あと一週間しかない…、の間違いやろ?終わるゲームに時間と労力使うほどオレはお人よしちゃうわ」 「でも…」 「おしゃべりは後でな。そろそろ28分やで」 それきり、みんなは沈黙した。 このメンバーでバトルするのも、これが最後なのか…。 そう思うと、なんだかちょびっとだけ、泣けてきた。 さすが私。 ゲームで泣けるなんて、思春期真っ盛りだわ。
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