01:驚きはすぐそばに-2

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「なんじゃコイツら、めためた強いぢゃまいかッ!!」 私は思わず、ベッドの上で声を張り上げた。 「攻撃チェイン、味方25、敵91。支援は味方36、敵88…、です」 かほりんさんからのナビも、心なしか弱々しい。 「バトル開始5分でこのチェイン数…、もしかして強敵?」 なに呑気なこと言ってんのさリオンさん!! もしかしなくたって強敵だよ! こっちの攻撃が通じてないよ!! 「せっかく前衛に出して頂いたのに…、お役に立てずすみません」 銀ちゃん! 開始早々、深々と謝罪するな!! 「しかし…、序盤からこれだけチェイン差つけられると正直キツイな。しかも敵リーダーが『アレ』だしね」 マスターのその書き込みからは、深いため息が聞こえてくるようだ。 相手チームの前衛には、[SSR]のアバターが二体もいる。 全身に炎を纏った北欧神話の巨人、スルト[SSR]。 それだけでもキツイってのに、敵リーダーのアバターは、 【平将門[SSR]】 相手の物理攻撃で気絶させられた時、一定の確率で相手前衛全員の全ステータスを大幅に減少させる 『呪怨』という、強烈なパッシブスキルの持ち主だ。
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