01:驚きはすぐそばに-2

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私は、画面に表示されたカラフルなダメージ決定ゲージを凝視した。 動きを止めることなく左右に伸縮するバーに集中、集中、集中…。 少しでもポイント差を縮めるために、この目押し、絶対に失敗は許されない! 必ず、MAXで止めてみせる…! 私は自分でも信じられないぐらいの集中力で、ケータイの画面を睨む。 なぜこの集中力が勉強中に発揮できないのか、自分でも不思議に思えるほどに。 集中し過ぎて、まるで自分がケータイの中の世界に引き込まれていくような感覚。 心なしか、 より一層カラフルになったような気がするそのゲージを、 じっと見ているだけで、 なんだか、 我を忘れて、 吸い込まれていくようで……。 …はっ!! いかんいかん、我を忘れてる場合じゃない! この試合の勝敗を決める、大事な一瞬なんだ…! 私は思わず息を止め、 ここだ!!という瞬間で、ケータイの決定キーを押した。 スッと滑るように、ゲージは、見事にMAXの位置で止まる。 ピカピカッと、画面でフラッシュが三回瞬いた。 「やったぁ!」 真夜中だというのに、私はつい、歓喜の声を上げてしまった。 パーフェクトッ! これからはミスター・パーフェクトと呼んでちょうだい!私、女だけど! さぁ、バトルの結果はいかに…!?
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