01:驚きはすぐそばに-2

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「!?」 私は、思わずハッとした。 この自信満々の口調、先を見通した物の言い方…、 まさか、ひょっとしてこの人、 本物の…? 本物のバカかも…!? 「とりあえず、今日は夜も遅いからこの辺で失礼しますね。ひめちゃん、明日も学校でしょ?」 「え?あぁ、うん…」 「僕はもうちょっとレベル上げてから寝ます。また明日。それと、バトル前にも言ったけど、ゲームをやってて何か異変を感じたらすぐに教えて下さいね。では」 それきり、その日のサイファさんからの書き込みは途絶えた。 なんか、よくわかんない人だな…。 礼儀正しい常識人かと思えば、プログラマーとかワケわからんこと言ったりするし。 私は部屋の電気を消してもなかなか寝付けずに、ケータイの画面をぼんやりと眺めていた。 プログラマー…、か。 なんでそんな嘘、ついたんだろ? いや、本当に嘘かどうかはわかんないけどさ…。 でももし本当だったとしたら、なぜそれを私に伝える必要があったのか…。 自慢したかったから? それなら、私の個人掲示板じゃなくて、騎士団の掲示板でみんなに自慢すればいいハズだよね…。 そもそもプログラマーって? 私が想像してるような仕事なのかな? 気になった私は、ケータイに内蔵されているオンライン辞書で調べてみた。 【プログラマー】 プログラムを作成する人 「そんぐらいわかっとるわボケ!!」 私は一声吠えて、そのままふて寝した。
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