8211人が本棚に入れています
本棚に追加
/911ページ
「!?」
私は、思わずハッとした。
この自信満々の口調、先を見通した物の言い方…、
まさか、ひょっとしてこの人、
本物の…?
本物のバカかも…!?
「とりあえず、今日は夜も遅いからこの辺で失礼しますね。ひめちゃん、明日も学校でしょ?」
「え?あぁ、うん…」
「僕はもうちょっとレベル上げてから寝ます。また明日。それと、バトル前にも言ったけど、ゲームをやってて何か異変を感じたらすぐに教えて下さいね。では」
それきり、その日のサイファさんからの書き込みは途絶えた。
なんか、よくわかんない人だな…。
礼儀正しい常識人かと思えば、プログラマーとかワケわからんこと言ったりするし。
私は部屋の電気を消してもなかなか寝付けずに、ケータイの画面をぼんやりと眺めていた。
プログラマー…、か。
なんでそんな嘘、ついたんだろ?
いや、本当に嘘かどうかはわかんないけどさ…。
でももし本当だったとしたら、なぜそれを私に伝える必要があったのか…。
自慢したかったから?
それなら、私の個人掲示板じゃなくて、騎士団の掲示板でみんなに自慢すればいいハズだよね…。
そもそもプログラマーって?
私が想像してるような仕事なのかな?
気になった私は、ケータイに内蔵されているオンライン辞書で調べてみた。
【プログラマー】
プログラムを作成する人
「そんぐらいわかっとるわボケ!!」
私は一声吠えて、そのままふて寝した。
最初のコメントを投稿しよう!