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セルビアは不機嫌そうな顔になる
「質問に答えろよ、婆さん」
イザールはそんなセルビアに言い聞かせるように言う
「すぐにわかるさ」
セルビアはふとおかしな点に気がついた
「なんで水筒は二つなんだよ?」
セルビアは二人分とも頼んでいないし、トコル山を越えるだけならそんなにも必要はない
普通はセルビアの分だけ渡すだろう
「それもすぐにわかるよ」
セルビアはイザールの何も説明しようとしない態度に気が立ってきた
「婆さん、さっきからそればっかりじゃないか!!」
セルビアは声を張り上げたがイザールは気にも止めずにこう言った
「いいかい、今夜は寝るんじゃないよ
あんたにこの街の平和も、住民の命も掛かってるんだから
いいね、あんたは狙われているんだよ」
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