序章 最悪な出会い

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取り残された職員が恐る恐る丸ノ内に声をかける 「あの、丸ノ内さん」 「ん?」 「銀座さんは銀座、と呼ばれるのを嫌がるんですよ」 「また何で?」 「自分は東京地下鉄道だ、俺は認めないって」 「うーわー…面倒だな」 若い職員は帽子を脱ぎ困ったように笑う 「よし、俺がどうにかしたる」 「え?」 「曲がりなりにも同僚になったんだからな。あいつを銀座呼びに慣れさせてやる」 そうとなったら今すぐにでも と丸ノ内は帽子を被り立ち上がると駆け出す 一人残された職員は苦笑すると風圧で舞い散った書類を拾い上げた
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