117人が本棚に入れています
本棚に追加
数週間が経ったある日。 部活が早く終わり、肖さん達は 何か食べに行こうと相談しているようだった。
「おーい、正紀。お前らも来いよ」
二人で帰ろうとしていると 肖さんから声が掛かった。
「あ、はい!カズ、行こうぜ」
正紀に クイッと袖を引かれた。
「あー 俺は いいや。そんな腹減ってないし。帰ってやることあるし」
「何だよ、付き合い悪いなあ」
正紀は つまらなそうに言うと 俺から離れて行った。
「肖さーん、カズ用事あるみたいだから」
肖さんが チラリと俺を見る。
俺は ペコリと頭を下げて その場から去った。
胸が痛い。何だよ… どっか行けよ、こんな気持ち。
自分で自分に腹が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!