彼女

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「何 言ってんだよ」 俺も正紀をじっと見返す。 「いや、いいんだ」 正紀は 満足そうに笑うと 何か食べに行こうぜ、と走り出した。 「待てよ」 俺は 正紀の背中を追いかけて走る。 楽しかった。 正紀の髪が揺れて 肩から斜めに掛けたカバンも揺れている。 柔らかな初夏の風が吹いていた。
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