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控えめに名前を聞いてくる感じ。男慣れしてないんだな っと思った。
美倉碧(みくらあお)それが俺の名前。
真琴がみせてくれた写真。ショートヘアに少し目が細い。大人しそうにみえた。
「真琴、この子とどこで知ったの?」
「ん?
あぁ、青森に住んでる時、付き合ってた子。
昨日、メールしてたら、彼氏欲しいなんて言ってたから」
「元カノかよ」
「可愛いだろ?そいつ笑顔が可愛いからって結構、モテるんだよ。それが嫌なんだと」
真琴は聞いてもないことを言ってくる。
「ってか、帰らね?7時だぞ」
「あぁ、うん」
ボールをカゴにいれ、部室に戻る。
制服に着替えて携帯をもう一度見る。
メール返さないと...
悩みながらメールを打つ。
Re:Re:
『そうだよ(^^)
えと、よろしくね?』
そう返し、ポケットに携帯をしまう。
自転車にのり家までスピードを落とさずに帰った。
「ただいまー」
「お兄ちゃん、おかえり!!」
「瑠奈、ただいま」
妹の頭を撫でて部屋に入る。
スウェットを持ち、リビングに行くと俺の分の晩御飯がテーブルに置いてある。
「いただきます」
テレビを見ながらご飯。
高校生になってからずっと一人でご飯を食べるようになった。
「ごちそうさま」
最後の一口を食べ、立ちながら言う。
「母さん」
食器をシンクに置いてソファーに座っている母親を呼ぶ。
「なに?」
「遠距離の彼女ってどう思う?」
「え?」
まぁ、そうなるよな。
「彼女出来たの?」
「いや」
「んー、遠距離は寂しくなるわよ」
「……そうだよな。わかった、ありがとう」
携帯を見ながら風呂場に行く。
メール、きてない。
メールがこないのにガッカリしながら風呂に入る。
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