1話

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控えめに名前を聞いてくる感じ。男慣れしてないんだな っと思った。 美倉碧(みくらあお)それが俺の名前。 真琴がみせてくれた写真。ショートヘアに少し目が細い。大人しそうにみえた。 「真琴、この子とどこで知ったの?」 「ん? あぁ、青森に住んでる時、付き合ってた子。 昨日、メールしてたら、彼氏欲しいなんて言ってたから」 「元カノかよ」 「可愛いだろ?そいつ笑顔が可愛いからって結構、モテるんだよ。それが嫌なんだと」 真琴は聞いてもないことを言ってくる。 「ってか、帰らね?7時だぞ」 「あぁ、うん」 ボールをカゴにいれ、部室に戻る。 制服に着替えて携帯をもう一度見る。 メール返さないと... 悩みながらメールを打つ。 Re:Re: 『そうだよ(^^) えと、よろしくね?』 そう返し、ポケットに携帯をしまう。 自転車にのり家までスピードを落とさずに帰った。 「ただいまー」 「お兄ちゃん、おかえり!!」 「瑠奈、ただいま」 妹の頭を撫でて部屋に入る。 スウェットを持ち、リビングに行くと俺の分の晩御飯がテーブルに置いてある。 「いただきます」 テレビを見ながらご飯。 高校生になってからずっと一人でご飯を食べるようになった。 「ごちそうさま」 最後の一口を食べ、立ちながら言う。 「母さん」 食器をシンクに置いてソファーに座っている母親を呼ぶ。 「なに?」 「遠距離の彼女ってどう思う?」 「え?」 まぁ、そうなるよな。 「彼女出来たの?」 「いや」 「んー、遠距離は寂しくなるわよ」 「……そうだよな。わかった、ありがとう」 携帯を見ながら風呂場に行く。 メール、きてない。 メールがこないのにガッカリしながら風呂に入る。
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