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「君、可愛いね。…………うんうん。良い匂いもするし。」
「そうかなぁ? そうなら嬉しいわ。一応、ちょっとは香水してるつもりだけど。」
「いや、香水も良い匂いだったけど、君の身体からする匂いは格段と良い匂いだよ!」
「あら、禊君は褒め上手ね。」
禊の変態行動をしても尚、動じない蜜柑。だが、蜜柑は頬をほんのり赤めて、満更でもないない感じだ。そんな蜜柑に倫莉達は関心をする。
だが、そんな雰囲気をぶち壊す人物が一人いた。その人物は勝垣だった。勝垣は禊の後ろにいる倫莉を見つけ
「……お前は確か、この前オレに反抗した女じゃねぇか!」
無理やり蜜柑を横へと強く退かし、前へと出る。足が絡まったのか転けそうになるが、禊が余っている右手で蜜柑を支える。
「………おっと! 大丈夫かい?」
「……………うん。ありがとう。」
禊と蜜柑に目もくれず、倫莉だけを見つめ、威圧を掛ける勝垣。
「そこを退いてくれるかしら? 私たちは見ての通り、食器を返さなきゃいけないの。でも、あなたがそこに立ち止まってるせいで、通れないの。」
「何故オレが退かなきゃいけない? 貴様がそこを退け!」
「そう。私は退きたくない。あなたも勿論退きたくない。交渉決裂ね。」
勝垣の威圧をかけられてもびくともしない倫莉。普通なら怯えるのだが、そこは流石はよろず部の戦闘員。
「デブ、頼むわよ。」
その言葉と共に前に出る倫莉。前に出る前、錦にトレイを渡しながら喋る。
倫莉と勝垣が対面する。その光景は今にでもバトルが始まりそうなピリピリとした空気。
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