旅の途中に出会うのはイヌ、ではなく

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確証はありませんが勇者が別人、それも魔王――いや、もう魔王と呼べるか怪しいですが、守人である可能性があるのなら、人間に対して悪い印象は持たせない方が良いと考えたのです。 そんな魔法使いの読み聞かせに、ベッドに潜った勇者は無表情ながらも目を輝かせています。 まるで子供のようなその様子に、魔法使いは思わず微笑み――「母子(おやこ)かよ」と言う武闘家のツッコミに、キッと睨み返しました。
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