今度出会うのはサルとキジ、ではなく

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「……お兄様を、ここへ連れてきてちょうだい」 「御意」 短く答えると、男は一瞬でその姿を消しました。魔法ではなく、窓から外へと飛び出したのです。 人間離れしたその動きに、けれど少女は驚かず――代わりに、その唇から零れたのは。 「オスカーお兄様……」 話題に上がっていた人物を想っての、呟きとため息でした。
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