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次の日ーーーー
私にしては珍しく早い起床だった。
そして今は外にいる。
時間帯は、朝8時。普通なら早くも無いんじゃない?と言われるけど、休みの日の割にはとても早いと自分で思っております。
「それにしても…今日は一段と寒いよ…」
もう鼻水でそうだもん。
カイロも持ったし、貼ったし、暖かい格好もしてる。雪が入らないように、長靴を履いてスキーウェアを上下に着ている。
これは、完璧だ。
そんな私がいる場所は、家の庭の前。なんでかっていうと、もしかしたら…あの日家の庭をふらふら歩いて、潤くんからのプレゼントを落とした可能性があるかもしれないから。
もし違ったとしても、探さないよりはいい。ここには無いって分かったら、またほかの場所を隈なく探せばいいわけだし。
今日は、何も予定は入ってないから…今日で見つけるんだ!
潤くん、待っててね!見つけたら、すぐにお礼を言いに駆けつけるから!
「よし!やるぞおぉ!!」
一人、握り拳を上に掲げ、気合を入れた。
それからは、壮絶だった。庭の雪をとりあえず掘って掘って、掘りまくった。
もしかしたら、昨日雪が降ったしプレゼントの箱が埋まって見えないのかも?と思って、掘れるだけ…土が若干見えるくらいまで、頑張って掘った。
でも、悲しいことに…何も出てこなかった。
何度も同じ場所を掘って…それでも…出てきたのは…凍った家族のパンツくらいだった。
…これは、お父さんのかな…?
はぁ…。ため息が出てくる。
ついでに鼻水も出てくる。
ズビッと鼻をすすると、自分の頬をバシーーーンと叩いた。
「ここにはない!次だ!次!」
次はあの空き地の通り道を見てみよう。
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