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鏡に写る僕の姿はしばらくそのままだった。
何も起きないじゃないか…
そう思った瞬間、鏡の中の僕がゆらゆら揺れ始めた。
勝ち誇ったように僕を見る青年。
やがて、鏡の中の世界がはっきりし始めた。
そこに写る、金髪の少女。
歳は、僕と同じくらいか。
心なしか僕に似ている。
でも、着ている服や境遇はまったくもって違うようだった。
お姫さまが着そうなゴージャスなドレス。
シャンデリアが輝く部屋。
少女は幸せそうに笑っていた。
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