61人が本棚に入れています
本棚に追加
なんだかんだ言っても、コイツはたまにちゃんとしたこと言う。だから、握手の一つくらいなら、別に疑わない。
言われるがままに、涼は差し出された籐桐の右手を握る。
「うわぁぁぁぁぁぁ！！！！！」
驚いた。
突然何だ。右手を振り切ったかと思うと、必死の形相で倒れこむ。
籐桐の悲鳴に、クラスの生徒が一人残らずこちらを向いた。籐桐を見る者もいれば、涼を見る者もいる。
右手を抑えて悶える籐桐は、鬼気迫った顔で言う。
「ベクトル変換だと……！！？」
「んなわけねぇだろ！！！どこの第一位だオレは！！！」
最初のコメントを投稿しよう！