それは都市伝説というには、あまりに小規模すぎて……

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さっきまで明るかったのに、気づかぬうちに随分暗くなったものだ。 嫌な予感がするのは、何故? 「口裂け女、信じてる?」 「信じてないって言ってんだろ。何なんだしつこいな」 「いや……何か…怖いんだ。だってこういうのって……“実際に見たから伝わった”んでしょ?」 言われてみれば、という感じはする。見てもいないのにどこから噂が広まるんだという話だ。 一概に眉唾とは言い切れないんじゃないだろうか。 どれだけ人の目に触れたかの違いであって、決して常識そのものが違うわけではないのでは? すなわち、いても何らおかしくなんてないんじゃないか?
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