「歪んでいても愛は愛だ!」って言うやつほどド変態

118/122
前へ
/374ページ
次へ
言い終えた所で、涼はひどく頬が痛むのを感じた。 涼と同じ様に、栗瀬が右の平手打ちをかましたのだ。 「おあいこ…。………言ったからには、絶対護ってよね………。た……頼りにしてるから……!」 「ま、任せとけ。痛いな、ずいぶんこれ」 「それ、小研くんが私にやったことだよ」 「ごめんって!あとは何すれば---」 涼が解決法を暗中模索してあわあわとしているところで、初めて栗瀬がくすっと笑った。それだけでなんだか、救われた様な気分だった。 「次数学か。あ!オレ課題わかんないところ放置したまんまだ!」 「見せてあげよっか?」 「頼むよ。できれば解説付きで」 ようやく訪れた日常に、涼の心のモヤモヤは消えつつあった。
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加