「歪んでいても愛は愛だ!」って言うやつほどド変態

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「やっぱ覚えてた?子どものころよくケンカしたよな。その度に、母さんがオレと姉ちゃんの好物を出してきたんだよな」 「練習してたの?ずいぶん上手くなったね」 「姉ちゃんといつか一緒に作れたらなって、小さいころ思ってたんだ。『ハンバーグ』」 涼は小さく笑って、京子も笑って。 涼はこのひと時がたまらなく嬉しかった。 「涼。ハンバーグこげてるよ」 「あああああしまったぁぁぁぁぁ!!!!!もーちょい早く言ってくれよメイア!!!」 「ハイ、これが姉より上手いと噂の涼ハンバーグですね!」 「お前初めっからそのつもりかこの野郎!!!!!」 京子はすでに炭になりかけの四つのハンバーグに、自分と涼、父と母を重ね合わせていた。 「涼も私も元気だよお母さん、お父さん」 京子はハンバーグをひとつまみ。 千切って食べてみたが、コレはとても食えたものじゃない。 ちょっとした冷や汗をかきながら、あえて何も言わないことにした。 「まあ、もうちょっとかな」 メイアを追い回す涼には聞こえない声で、京子はそっと呟いた。
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