序章

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後輩刑事は、助手席の窓を見て少し不愉快表情を浮かべた。 「情報によりますと、寺の住職が毎朝掃除しているらしく、  今日の朝に遺体を見つけたと通報がありましたので・・・」 「そうか、じゃあやっぱり昨日か・・・」 先輩刑事は、窓から雲を見上げて言った。 「そうですね。それがどうかしましたか?」 「いいや・・・いいから早く飛ばして現場に行け!」 後輩刑事は、口の悪い先輩刑事に対して、少しイラ付いた表情をしながら 返事をした。 「はい、わかりましたよ。」 雨は、どうやらにわか雨だったらしく、 殺人の事件現場へ向かう途中ですぐに止んでいた。
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