理系の祈り - 黒 -

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校長が挨拶を終えると、司会の進行をしていた教師が、
新しく入ってきた教師の紹介をした。

アオイの目線は、その教師に向けられた。

（いくつくらいだろう・・結構年齢いってそうだな・・・）

紹介された教師が、壇上に上がり、マイクの位置をずらした。

「えぇー・・・先程ご紹介頂きました、早川 純と言います。
　２年生の担任で、担当教科は物理になりますので、
　私と関わり合いが出てくる生徒さん達は、気軽に声をかけて頂ければと
　思っています。」

ユカリがアオイの肩を叩いて言った。

「今の聞いた？新しい先生が２年の担任だってさ、
　私達のクラスかもね。」

「どうだろうね。」

「さっき見た感じかっこいい方だから、担任になって欲しいな！」

「ユカリったら、彼氏いるのに、またそんなこと言って。」

「だって、かっこ悪い先生より、かっこいい先生の方がいいでしょ。」

「まぁ・・・」

新しく来た教師の挨拶を終えると、
生徒達は、体育館を出てそれぞれのクラスに戻った。