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「……アニメを網羅している私に死角はない」
「ふむ、なら如月椛を見て思ったことは?」
「72」
……本物だな。
「くっ……」という声が聞こえた気がするが、多分アニメの見すぎだろう。
今何て言った?
「……くっ?」
確かにそう聞こえた気がする。
そして聞こえた方向に目を向けると如月椛本人が座っていらっしゃるじゃないか。
「……何でいるの?」
確かにみんな帰ったと思っていたけども。
「わ、私は黄瀬くんに用があったから」
「用?……先生、ちょっと向こうの相手していいですか?」
「……仕方ない、携帯の件は見なかったことにしよう」
そう言って教室から出ていってくれるみゆき先生。
空気が読める人だ。
俺の中で若干ながら株が上がった。
「用ってなにかな?」
「えーと、黄瀬くんって今日私と目があったよね?」
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