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「果林、早く起きなさい」
いつものママの声があたしを呼ぶ。まだまだお布団に入っていたいのに。
眠い目をこすりつつ、あたしは起き上がる。
「顔、洗ってらっしゃい。ご飯するから。」
ママはそう言って、パタパタと階段を下りていった。
「果林ちゃん、おはよー。」「今日もいい天気だよ。」「一緒に遊ぼうよ。」いつものように、窓からたくさんの声。
あたしは、カーテンをあけてにっこり微笑んだ。
「おはよー。花の妖精さん。」
この子たちは、ママがガーデニングしてるお花達。春の今が一番にぎやかになる。
大抵の妖精さんや精霊さんは他の人には見えないらしい。妖精さんが教えてくれた。
『果林ちゃんが気づいてくれて嬉しい』って。
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