果林ちゃんの朝

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あたしはテレビをつけながらパンをかじった。 「またテレビ~。私としゃべろうよ。」 いつの間にか風の妖精さんがあたしのテーブルの前にすわっている。 ちゃっかり、ジャムをイス代わりにしてくつろいでいた。 「いやよ。だって時間教えてくれないんだもん。」 妖精さん達は基本的におしゃべりが多いんだ。だから話してるとすぐ時間がたってしまう。 「ママったらまた開けっぱなしで出ていったわよ。」 クスクスと笑いながら言う妖精さん。 「はぁ。また?今日はどこの窓?」 「今日は二階のベランダ。お洗濯干した時閉めるの忘れたみたいよ。」 「ありがとう。」 あたしはそう言うと、朝食に集中した。
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