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風紀員の恐ろしさを知った守男は若干身震いを起こしていた
『や、やべぇ...俺も風紀を乱した事になんのかなぁ...』
この南異能研究科大学付属高等学校には風紀を妨げる者を処刑する
風紀員を務める3人の存在がいた
1人は先ほど凄まじい指圧で巨体を吹っ飛ばした女である
鐘の重音が鳴った
予鈴だ。
『あんなバケモンに目つけられたらマジでやばいな...』
守男は屋上でサンドイッチを食べていた
『俺もあんな異能の持ち主だったらな...』
食べ終わると守男は両手を後頭部に回して、空を眺めつつ屋上の床で寝た
『俺の能力って今一ピンとこないんだよなぁ』
『守君、授業でないの?』
『え?』
先程、巨体を吹っ飛ばした風紀員の女だ。
慌てて守男は起き上がり、その女から逃げようと離れた
『さっきはサーセンしたぁ!!!』
逃げながらも謝罪の言葉を飛ばした
だが女はもの凄い速度で
守男が逃げようしている扉の前に立ち
屋上の扉の前で左右の腕を横に伸ばした
俗に言う通せんぼだ
『ねぇ守君、私と話さない?』
『け、結構!謝罪はした!ど、どいてくれ』
女は通せんぼを止め、俯いた
よしチャンスだ...
女の横を通り過ぎようとしていた
『やっぱ私って怖いかな?』
守男は足が一瞬止まった
『え?』
『す、少し話がしたいだけ...』
『なんで?』
女は赤面になりながら
『わ、私、友達いないから...も、守君も友達いないって聞いてさ!』
『だ、だから私は...!』
『俺に友達がいないって...俺は残り物じゃない』
強く発言した
『ご、ごめん、そんなつもりで....』
女は誤解を解くため謝った
『も....り君?』
女は守男の瞳を見ていた
その目は死んでいて、まるで違う世界から物見ている目だった
その目には生気が感じられなかった
『ど、どうしたの?』
『別に、さいなら』
『なんで?なにがあったの?』
その場から去ろうとする守男に言った
『君には関係ない』
女はもう何も言えなかった
守男は凄く冷たかった
女は守男への好奇心が強くなり知りたいという気持ちが大きくなっていた
『待って!』
守男の制服の袖を掴み、言った
『異能解放』
守男は異能を解放した
何故か彼だけが異能を解放してる時、瞳が赤く光る
性格も変わり、まるで別人格。
『え、え!?』
『時間の無駄だ、その手を離せ』
『嫌だ!』
『じゃあ少し手荒だが...』
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