人を愛す妖怪の教師

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「いえ、もう場所はわかりましたので大丈夫ですよ。先生はお休みください」 そう言い外へ消えるマルコ。 慧音は驚きその背中を見送ってしまった。 「……あぁ。いいの……か?」 少し考え、やはり行くべきだと考え動こうとしたとき、カンッカンッと軽快な音が寺子屋に響いた。 「任せても大丈夫か」 そう思い直し、慧音は控え室に戻る。 人を観る眼には自信がある。彼なら大丈夫。そう思えたから慧音は全てを彼に任せることにする。 やらなければならないことは山ほどあるし、彼が戻ってくる事を考え、お茶も用意しよう。 じっくりと『外』についても聴きたいしな。 取り敢えず椅子に腰を下ろした彼女の顔は生き生きとしていた。
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