人を愛す妖怪の教師

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「そうですね、幾つ位だと思いますか?」 「む、そうきますか……、見た目としてはだいたい二十六程といった感じですか」 「はい、だいたいそのようなモノです」 「だが、中身は違う。もっと上……」 「内と外が違うと言うことですか?」 笑みを浮かべたままだが、少し眼付きが鋭くなる。 だが、対する慧音は逆に微笑む。 「ここでは珍しいことではないですよ。流石に普通の人ではありませんが」 「そうでしたね。ここは人ならざるモノがおりましたね」 「いや、そう言った意味ではないんですよ。気にさわったのなら謝ります」 「いえいえ、こちらこそそんなつもりで言ったのではありませんよ」 互いに含み笑いを浮かべつつお茶をまた一口すする。 「ところで、どうしてこのような質問を?」 「私はこのような見た目ですが、かなり長く生きているんです」
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