人を愛す妖怪の教師

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「ではどうするのですか?」 「私自身には力は有りませんから、他者を頼っていきます」 「護衛を付けると。ですが、そう簡単にいくとは思いませんな。ここの人達は妖怪に敏感ですからね」 「まぁ、それは追々です。今はそれをするための準備も何もありませんし、何より資金が無いですから」 そう言って温くなったお茶を飲み干す。 「ところで、先生」 「ん?どうしました、急に」 「寺子屋のお仕事は大変そうですね」 いたずらっぽく笑うマルコ。 彼の意図を理解した慧音も不敵に笑う。 「まぁ、ボチボチといった感じですよ。私が好きでやっていることですから。それがどうかしましたか?冒険者さん」 「とある所に未知の知識を持った求職人がおりますが、興味はございませんか?」 「ほほう、それは興味がそそられますね。それはいかようなモノですか?」 「変わり者ですが、知識は多彩。きっと役に立ちますよ」
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