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夕方になり、慧音はマルコと別れ片付けをした後、帰宅する。
慧音はマルコが不思議だった。
彼は『幻想郷』に受け入れられ、また彼も受け入れている。
“力”が有れば納得は行くが、彼には其を感じない。彼もないと断言した。
ならば何故。
通常、意識無きモノはここに入ってきたら徐々に幻想に染まる。
逆に、意識有るモノは無意識に世界との違いを感じ否定する。そして消えていく。
しかし、彼にはそれがない。
“人”ではないものか。妖怪にも人型は多くいる。
彼もその一端なのかもしれないが、それはないと否定した。
そんな答えの見えない問いを悶々と考えていると、自宅に灯りが灯っているのが見えた。
「なんだ、来ていたのか」
扉を開けた先に見慣れた顔があった。
「うん、まぁね」
「今日はどうしたんだ?妹紅」
靴を脱ぎ彼女と反対側に座る。
「ちょっと食料がなくなっちゃって」
「はぁ、ちょっと待ってろ。今から準備するから」
「ごめんね、ありがとう」
構わないよ、と言いつつ台所に立った慧音は、ふと思う。
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