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だが、どうしたらいいか思案しているのは妹紅も同じであった。
ある理由により、普段から必要以上に人と関わりを持つことを避けていた彼女。
慧音に用があり来たが不在で、たまたま会ったマルコに案内され今に至る。
別段、急ぎの用ではなかった帰ってもよかったが、何となく来てしまった。
マルコのことは慧音より話は聞いている。
真面目に働く礼儀のできた男。それでいて何か違和感があると言っていた。
はじめは半信半疑だったが、こうしてみると確かに感じる。
慧音は危険ではないと言っていたが、妹紅はそうは思わなかった。
それどころか人間であることすら疑いを持っていた。
理由はない。
ただ、そう感じた。
「ねえ、貴方は何?」
回りくどいのはあまり好きではない。
だから躊躇いなく要点だけを言う。
マルコは今まで黙っていた妹紅が喋り掛けてきた事と内容に少し驚きをみせる。
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