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まあ、裕福な家ではありませんでしたので習い事はさせてはもらえませんでしたが…。
両親は共働きの兼業農家。
家事と育児は全て祖母が仕切っていました。
母は、黙って祖母に任せていました。
だけど、小学校に上がった私の勉強だけは毎日みてくれました。
小学校に上がる前の知能検査で私がダントツの一位だった事を知り、学業で私を伸ばすことが、何もできない不器用な私の将来のためと思った母。
勉強の指導だけは、祖母に譲らなかったのです。
仕事で疲れているにもかかわらず、毎日母の個人授業は続きました。
間違えたら、違うって言って持っていた消しゴムですぐに私の解答を消していきます。
正しく答えが書けるまで勉強は終わりませんでした。
そのお陰で、勉強で恥ずかしい思いだけはしなくて済みました。
今でも、消しゴムを持つ厳しい母の面影を思い出します。
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