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《キーンコーンカーンコーン》
学校は、休み時間にはいった。体を伸ばすと、突然 横から声をかけられた。
「おはよう、翔。授業は寝るためのものではないよ」
「あ、気づいたら寝てしまってて…いや、ホントに勉強しようとしてたよ!うん。」
「はぁ…」
声をかけてきた女の子、 雪待 葵 (ユキマツ アオイ) は 俺に哀れなものでも見るような目を向け、ため息をついた。
幼なじみで 家も近い故、葵の俺への態度は 周りの男への態度と違う。
黒く 長い髪をなびかせ、一言。
「ばーか」
ほっとけ。
「よ、両者揉め事かい!?」
短髪で、体格は普通だが いかにもスポーツマンっぽい 俺のもう一人の幼なじみ、卯月 健一 (ウヅキ ケンイチ) が話しかけてきた。
目が赤いから こいつも寝てたのだろう。
「いやぁ、別に何でもねーよ」
ちなみに、俺と葵、健一は昔からいつも3人一緒に遊んできた。
「あ、翔 はい、誕生日おめでとう」
葵はそう言いながら、プレゼントを渡してくれた。
「お、サンキュー。覚えてたのか」
「当たり前じゃん。中身シャーペンだけど、有り難くもらっときな」
「はいはい」
チラっと 健一を見ると、
「え、あ、いや…誕生日おめでとう!!!ははは…」
まぁ、こいつらしい…
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