約束の日

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こんな風にいつも通りの学校生活は過ぎてゆく。 驚くほどいつも通りで、驚くほど何もない。 まぁ、それが一般高校生の日常だろう。 学校終了のベルがなり、教室から出る。 どうせすることもないし、今日はすぐ帰るか。例の事件を調べたいし。 そんなことを考えながら、帰宅の路につく。 大通りを過ぎて、小道にはいる。 そうだ計画でも立てよう! 帰ったら… ネットで事件調べて、勉強して、ネットして、勉強して、夜ご飯食べて、ネットして…寝よう。 さぁ 忙しくなってきた! 一人で 盛り上がってるともう家に着いた。やはり考え事をしてると時間が経つのは早い。 鍵を開けて、家に入る。 「ただいまぁ」 誰もいない家に叫ぶ。只今、午後3時30分。両親は仕事をしており、母は6時まで帰ってこない。 朝から 俺の頭を独占していた10年前の“ウツギの花事件”をやっと調べられると思うと、ワクワクが止まらない。早く自分の部屋に行こう。俺は歩きだした。 確かに俺は、興味のあることは とことん調べる性格だと思う。思い立ったら即行動。もちろん、未来への手紙も この性格が故に書いたのだと思う。 そういえば、学校でも何事もなかったが、やっぱり 未来に手紙は届かなかったのかな。せっかく、2020年というキリのいい年の誕生日に設定したのにな…。 ったく誰だよ俺の手紙止めた奴、息子か?孫か?曾孫か?曾々孫か?曾々々孫か?ひひひひひ はははは 面白くなった。きりないな。 周りから見ると一人でニヤニヤしてる変態だ。 まぁ今は事件だ。頭を切り替えよう。 俺は 自分の部屋のドアを開けた。
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