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「いや、俺がやる。
お前らは避難しとけ」
「はーい」
「畏まりました」
「りょ」
3人はそう言って俺の視界から消えた。
「あれェ?君だけで大丈夫なのォ?」
「ああ、問題ない」
「ならァ、手加減しないよォ。
リードウルフゥ」
アニスはそう言いながら20体程、鉛の狼を作り俺に差し向けた。
「ふむ。
今回は”数”で行くか。
実験開始だ」
俺は目に数の魔力を流して属性強化する。
すると、俺の眼に3つの円が表れた。
1つ1つに93%、54%、29%と書かれたいる。
俺は93%と書かれている所に飛び込んだ。
他の所を見ると鉛の狼が飛びついていた。
ふむ、この円に書かれている数字は回避成功確率か。
数字の意味を理解した俺は同じ要領で狼共を回避していった。
「なんでェ?当たらないのォ?」
「トロイからじゃないか?」
「怒ったよォ。リードウォールゥ」
アニスは言葉通り、鉛を集めて壁を作り出した。
最初に囲まれたヤツはこれか。
「だが、金属は火に弱い。
発火確率を表示」
俺の前に1/2788459362という式が表示された。
これがここで自然発火する確率か。
俺は分母の部分に介入して数字を下げまくる。
数秒後、確率は1/1をなり、
鉛に小さな火が付いた。
「火属性だったんですかァ。でもォ、そんなんじゃァ、私のォ鉛は溶けませんよォ?」
そんなことはわかっている。あと、火属性は持っていない。
小さな火では火力が足りないので俺は火を付けた後、酸素濃度を表示する。
23%と出た。
これを80%まで引き上げる。
すると、火は炎となり、炎はより火力の強い蒼炎となって鉛を一気に溶かした。
「強いですねェ?
ですがァ、コレはどうですかァ?
リードハンマーァ」
アニスは鉛を集めてハンマーを作り出した。
今度は体の強化だ。
「身体能力を代入方式で表示」
すると発火確率と同じように式が表れた。
しかし、今度の式は分数ではなくαxという文字式だ。
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