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その時だった。
ちょっとした違和感に気付く。
(なんだ、これ?)
違和感というか、異臭。
鉄臭い独特の臭い。
そう…例えるなら鼻血が出た時に喉の奥に感じる、特有の不快感。
と…いうことは……この臭いは………。
「し、失礼します!」
気持ち悪い臭い。
『ヌメッ』とした得体の知れない何かが、まとわり付いてくるような嫌な感覚。
それによって逃げ出したくなるのを抑え、家の中へと歩みを進めた。
「先生?いるんですか?」
ゆっくり、嫌な感覚が強くなる方向へ向かっていく。
中途半端に開いたドア。
それをそっと開ける。
「先生……?」
ゆっくりと開けながら、部屋の中を覗いた。
「ひっ!?」
そこに広がった光景を目にし、俺は腰を抜かした。
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