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「どうも。鬼頭と申します。
この度は大変でしたな…。」
ワシが声を掛けると、彼は一瞬体をビクッとさせ、青白い顔をワシの方に向けた。
(こりゃ…大分ショックを受けてるな。)
それがワシの第一印象。
そして彼は泣きそうな形相で、必死に声を発した。
「せ…先生を殺した犯人、を、早く捕まえてください…。」
少し震えた声を絞り出しているような感じ。
(ん?先生?)
ワシは疑問に思う。
そういえば被害者、何処かで見たような気が…。
自分の記憶の糸を手繰っていく。
何処かで見かけたか?…その程度では覚えてないだろう。
それでも、可能性をひとつひとつ潰すように思い返していく。
街中、容疑者、マスコミ、メディア……写真?
(あっ!?)
思い出した。そう、写真だ。
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