出水 京矢(いずみ きょうや)

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俺は腕時計を見て、時間を確認する。 時計は『13時55分』を指し示していた。 「時間は間違ってないな…。」 独り言をブツブツと呟く。 待ち合わせは14時。 つまり今は、5分前だ。 君嶋先生は豪快だが、こうした時間だけはキッチリ守ってくれる。 中には編集者から逃げようとする先生もいるなかで、本当に助かっている。 でも、珍しいな…というか俺が担当になってから初めての出来事。 トイレにでも行ってんのかな? 「しょうがない。」 俺は短い溜め息を吐くと、この場で少し待つことにした。 暇だからスマホのアプリを適当に弄りながら。 それから約30分後。 編集部…編集長から電話が掛かってきた。
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