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青く光輝するシャングリラの月。
白く光輝する魔界の月。
寄り添い合う二つの月―――双つ月。
タウンが寝静まり、きらびやかなネオンが希薄する夜も更ける頃。
双つ月に見守られ、龍牙本部の巨大かつ広大なビルに忍び寄る三人が居た。
三人は龍牙と隣接する建造物の陰に身を潜め、ドラム缶の寄せ集めのような形状のビルを見上げた。
龍牙の広大な敷地内は鉄の外塀によって包囲され、外塀の至る箇所に門扉が張り付いている。
一つ一つの門扉を警備するのは五人の下級兵士だ。
鉄製の甲冑と兜を纏い、唯一露出している肌は顔の下半分のみだ。
皆槍を手に、マネキンのように門扉の両端に棒立ちになっていた。
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