*プロローグ*

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「唯子ちゃんっ!!」 『なぁに??』 これはまだ、3歳のおはなし。 多分、私の名前を呼ぶのは・・・、 だれだっけ? 「大きくなったら、お嫁さんになってね?」 『お嫁さん?』 「うん!!僕のお嫁さん!!」 小さい頃の話だから、 今更どうだって良いことなのに、 毎日、この夢を見るのだ・・・ 「なってくれる?」 無邪気に笑う彼の姿・・・ どこか懐かしい気もするが・・・ 私にはわからなかった。 『ぅん!!!』 毎回同じ。毎日同じ返事をするのだ。 これは、小さな小さな約束。 果たすことのできない・・・ 小さな約束。
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