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死ぬと言われてる45の誕生日を、ついに迎えてしまった。
ま、すぐに死ぬ訳ではないのだろうが、年内中に何かしら起こるのには違いないだろう。
あれだけ言われ続けられてきたんだから。
気になるのは藤崎君が言ってた
『あなたが死ななければ、身近な身内の誰かが代替わりで連れて逝かれる。』
昨年9月に亡くなった母が、もしや私の代替わりで亡くなったのでは?
モヤモヤが消えない。
「このままじゃ、前に進めない!」
と、飲茶亭へ。
『いらっしゃ~い。』
『ハロー。』
『烏龍茶でいいの?』
『うん。藤崎君も一緒に何か飲も!』
乾杯した後
『元気ないわね。』
『ああ、去年の9月に母さん亡くなった。』
『ちゃんと、悔い残らないように接しれたかい?』
『いや、少し後悔してる部分ある。』
『そう。でも、あなただけじゃないから。誰しも何かしらの悔い残るものなのよ。』
『うん…。』
『元気だしなさいよ。あなたらしくもない!』
『だよね。』
『そ~よ、早くバカ女に戻りなさい。』
バカ女かよ…。
『ねぇ、後ろに母さん居る?』
『今は、いない。』
『あのさ、母さんが私の代替わりだったのかな?』
『違う。』
『え?そうなん?』
『お母さん亡くなったの去年でしょ?あなた、まだ44の時だったから違うのよ。』
『じゃ、誰が代替わりになんの?』
『あなたが死ねば代替わりは消えるのよ。』
『あ、そうだった。最近、死んでたまるか!て思うんだよね。でもさ、私が生き長らえたら、身内が代替わりで死ぬんでしょ?』
『そう。』
『なんとかならんの?』
『なんともならない。』
『だったら、自分が死んだ方がいいな。自分の代わりに子供や兄弟に死なれたら、一生立ち直れないわ。』
『あなたらしいわね。』
『そだ、彼氏出来た。』
『ちょっと~いつのまに!?チャッカリつくってんのよ。で、どんな彼氏?』
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