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するとそのときです、黒い影が私とクマさんの間に割り込むと右手に逆手に持った細身の黒い刀身の剣をクマさんの喉に容赦なく突き刺しました。
そしてもう片方の手に同じく逆手に持っていた同じ形状の白い刀身をおそらくクマさんの心臓部分に突き刺すとそれぞれぐるりと刀身を回転させえぐるように引き抜きました。
グロ耐性がほとんどない私の目の前で行われたわけで、行為が終わった後私は盛大に催しました。
何をとはあえて言わないけど、うん、まあこんなに出したのは初めてだと言っておこうかな。
黒い影、というか上下黒い衣服を身にまとい、男性にしては長めの黒髪に、血のように紅い瞳を持つ青年はクックックと愉快そうに笑いながら私を見ています。
残念ながら彼もイケメンという部類に属するのでしょう、クール系の彼は洸とは違うタイプですがやっぱり警戒を最大レベルまで引き上げざるをえません。
「なかなかユニークで個性的な叫びだったね、さすがにアレは笑ったよ。」
なんだか随分と色っぽい声を出して笑顔で彼はそういってくれましたが・・・
さ、叫びってアレのことですよね、美味しくないとか胸がどうたらとか?
「あー、あと美少女度がどうのこうのとも言ってたね。」
「・・・えっと二重の意味で声に出てました?」
「それはもうバッチリ、さらに遠慮なく戻したのも高ポイントだ。」
自分でも顔がかぁーっと熱くなっていくのを感じるけど、もうどうでもいいと思える。
そもそも私は洸のおかげでイケメンなんか興味ないし、目の前の美形青年ともこれっきりできっと接点なんかないしね。
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