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ビュン!
と空気を切って矢が飛んできた。二人の背後の家につきささる。
「早く生存者をさがそう」
ロズクはせかした。
「全員を救けられるかどうかわからんが……いよいよだめとなったら、おれたちも脱出しよう」
「くっ……」
ラウナは唇を噛んだ。
すでに村の大半の家に火が回っていた。消し止めるのはもはや不可能で、時間の経過とともに村人の救出も困難になっていく。
ラウナとロズクは重い剣を振り上げ、襲いかかってくる賊どもと闘いつつ、まだ残っている村人の姿を求めた。
何人かを救けだし村の外へ誘導したが、ほんの数人を見つけると、もう村には賊以外は誰も残っていないようだった。
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