30人が本棚に入れています
本棚に追加
それにしても、なんと理不尽なことだろう。
他の村とのいさかいを解決するための戦いなら、戦士同士の戦いだけで失われる命も少ない。
なぜ、賊はそのような慣わしにしたがわず、こんな暴挙にでるのか、ラウナは割り切れなかった。
ときどき、このような賊が現れることがあるとは聞いていたが、まさかそれが今日、この日であるとは……。
村の出口にさしかかったところでロズクは立ち止まり、待て、とラウナを制した。
悪い予感が的中していた。村の出口に何人かの賊がいた。
「ちっくしょう……」
「つっきるぞ」
ロズクがひとこと言っていた。
「よし」
すかさずうなずくラウナ。
最初のコメントを投稿しよう!