第1章「火の星」

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 剣の柄を握りなおし、 「行くぞっ!」  ロズクの合図で駆けだす。出口の賊に向かって。  相手は四人。人数では不利だが、勢いでつっきれそうな気がしていた。もう何人もの賊を倒している。腕には自信があった。  出口の賊が、向かってくるラウナとロズクに気がついた。剣をかまえる。 「やろおおーっ!」  そこへ、叫びながらつっこんでいった。剣が交わる。  ラウナは走ってきた勢いで押した。相手がつんのめった。そこへ剣を振り下ろす。血飛沫がとんだ。一人目をたおした。残り、三人。  ロズクのほうも剣を交えていた。だがこちらの相手は強かった。勢いだけでは倒せず、動きが止まった。その隙にあとの二人の賊が襲いかかってきた。  とっさにラウナが間に入る。
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