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「・・・じゃあまず一つ目、あなたのお名前は何ですか?」
「あぁ、まだ申し上げておりませんでしたね、失礼しました。私は進藤 充と申します。」
私に向かって深々とお辞儀をした進藤?さん。
金パに似あわず意外に丁寧な人らしいです。
「進藤さん・・・。では次に、未来から来た私のSPってどういうことですか?」
「そのままの意味ですよ?あなたをお守りするために未来から派遣されたのです。」
「いや、それだけじゃなにも分からないのですが・・・。もう少し詳しく教えてくださいませんか?」
「分かりました。お話します。私は警察の『タイムトラベル犯罪対策課』という部署に所属しておりまして、『時の支配者』と名乗る犯罪組織に狙われているあなたの命をお守りするために派遣されました。」
進藤さんはニコニコしているが、私は顔をひきつらせている。
さっきからタイムトラベル犯罪やら時の支配者やら、ファンタジーな言葉が増えているだけような気がするのですが。
なんですか?厨二病なんですか?
さすがに私もこれ以上優しくすることはできませんよ。
「だから、もっと詳しく教えてくれないと、なにも理解できないのですが・・・。」
「・・・ちっ!」
「え?」
舌打ちが聞こえたような気がして顔をみあげてみる。
するとさっきまでニコニコしていたのはどこへやら。
そこには不機嫌そうに眉間にしわを寄せた進藤さんが立っていた。
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