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海岸で発見されたのは、木の実であった。全体的に丸く、触ってみると表面はゴワゴワしていて、まるで椰子の実のようだ。だが、形状と色は椰子の実とは違っていた。
木の実を発見したのは地元の子供達であった。当初、正体が分からず、子供達は触る程度だったが、子供から話を聞いた親が不審物でないかと思い、警察に連絡した。通報受けた警察から軍と木の実の情報は伝わり、最終的に国の研究所へと運ばれたのは半月ほど前のことだった。
「結論から申し上げますと、これは地球の木の実ではありません」
研究所で分析した結果を官僚に博士は報告した。
「地球の木の実ではない。すると、これは宇宙から飛来した未知の木の実だというのか?」
「その通りです」
博士は真顔で言う。彼は冗談など言わない性格だということは、官僚は知っていた。だが、あまりにも非現実的な分析結果に、苦笑いを浮かべるしかない。
「しかし、よく木の実だと分かったな。触っただけじゃ何も分からないだろう」
「はい。内部を調べる為にエックス線を使いました。これが、こちらです」
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