SUMMER TIME<忍足謙也>

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*ヒロインSide* やっぱり8月は暑い。 に加えて隣におるこの男 忍足謙也 も熱い。いや、熱苦しい、ゆーた方が正しいんやろか。 この男がおるだけで周りの温度が 10度以上高くなる気がする。ホントに迷惑な話やで。 『んでな?俺の飼うとるイグアナがなって彩夏聞いとるか?』 あ~、暑いなぁ。熱いなぁ。 でもま、なんやかんやゆーて 謙也に想いよせとるウチ。 うちの恋も熱々やぁ… 『おーい。』 机に頬をくっつけて何も返事せんうちを心配したんか、 謙也が手をふりながら”大丈夫かぁ”とか言うてくる。 ”大丈夫やで”とか心の中で呟いて。 「ほんで?イグアナちゃんがどしたって?」 『うぉ!聞いとったんかい!』 …ナイスやで、謙也。その反応、求めてた← 『ほんでなぁ、イグアナがこれまた可愛いねん!いや、天使か思うぐらい。』 …ふと思った事。イグアナの名前何!?的な。 「なぁ、謙也」 『ん?なんや』 「イグアナイグアナ言うてるけど。そのイグアナちゃんの名前、ないん?名前で言うてあげな可哀相やで。」 聞いた途端に青くなっていく謙也。 『そ、そんな事どーでもええねん。気にする事ちゃうしな、ハハハ←』 とか。わざとらしい笑いしながら自分の席に帰ってった。 ま、謙也の事やから? ”浪速のスピードスター”にちなんで”スピーディーちゃん”とかダッサイ名前つけとんやろな。 あー、笑える。 謙也がのいて、10度ぐらい涼しくなったうちの周り。 ちょっと寒いぐらいや。 多分うちには ”暑くて熱くて熱苦しい”ぐらいの温度が丁度良いんやろな。 クラスメートの白石と笑いながら話しよる謙也見ながら、 やっぱり”スピーディーちゃん”は無いよな… そやな。彩夏とか言う名前付けてくれとったら最高に嬉しいな。 とか心の中でニヤケてみたりして。
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