血蘭鬼

12/25
前へ
/25ページ
次へ
紫蘭が席に着く為、ある人間の少年の横を通り過ぎた時、その少年が口を開くのが見えた。 「何が皇家だよ。全然大したことねぇな。」 その瞬間、茜漓が少年の胸元を掴み上げた。 余程苦しいのか、少年は茜漓から逃れようともがいている。 「てめぇ…殺す。」 そう言って茜漓は少年の首に手をかけ、段々と力を込めていった。 「止めなさい、茜漓。他の皆も手出しは無用です。」 彼の意識がとぶ寸前、紫蘭は言った。 よく見ると、教室内全ての血蘭鬼が戦闘体制をとっていた。 「で…ですが…」 「茜漓、僕は気にしていません。その手を離しなさい。」 「はい…」 茜漓は納得がいかない顔をしながらも、少年を解放した。 それと同時に血蘭鬼達も体制を戻した。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加