血蘭鬼

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白蘭が数多に咲き乱れるこの場所に 少年は独り静かに立っていた その少年の身体は血に塗れていた 数多にある純白の蘭の中で その紅だけが異様に目立つ 少年は口元の紅を拭うとその場を去った 愛しい者を置き去りにして 「待ってて…桜氷(おうひ)、君の怨みを必ず果たす。 彼奴らに断罪を…」
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