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まだ十四歳で、学生に過ぎないぼくには憧れの対象でしかない。
いつもはそんなエリアライドで渋滞しているこの時間帯の艇道も、今日みたいな日にはガラガラだ。
だから余計に危ない。
さっきから、すれ違うエリアライドが軒並み尋常じゃないスピードを出している。
自警団の巡視員がいたら、問答無用で切符を切っているだろう。
今日は合同葬の日だ。
先週末起こった爆破テロの被害者たち――総勢百五十人が星になる。
なかには子供もたくさんいたと聞く。
「街」中をショックに陥れた悲惨な事件だった。
きっと葬儀に参列しない人たちのほとんどは、自宅で映信機(えいしんき)の生中継映像を見て過ごすんだろう。
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