終章 the light.

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 真っ先に思い出されたのは、彼女と最初に出会ったあの日の出来事だった。  それほど旧い記憶ではない。けれどとても遠い気がした。  ……あれから、本当に色々あった。  無数の問いかけがそこに存在していた。  それら全てに答えを出すためにぼくは今、この道を歩いている。  物語の、終端に向けて――  なにから語り出せばよいのだろう……  どの場面を切り出しても正解のような気がするし、不正解のような気もする。  いや、きっとそこには正解なんて存在しないのだ。  それはこの世界と同じ、意味不明なパズルみたいな物語だから。  ならば、自然と思い出される場面から始めてもかまわないだろう。
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