3人が本棚に入れています
本棚に追加
真っ先に思い出されたのは、彼女と最初に出会ったあの日の出来事だった。
それほど旧い記憶ではない。けれどとても遠い気がした。
……あれから、本当に色々あった。
無数の問いかけがそこに存在していた。
それら全てに答えを出すためにぼくは今、この道を歩いている。
物語の、終端に向けて――
なにから語り出せばよいのだろう……
どの場面を切り出しても正解のような気がするし、不正解のような気もする。
いや、きっとそこには正解なんて存在しないのだ。
それはこの世界と同じ、意味不明なパズルみたいな物語だから。
ならば、自然と思い出される場面から始めてもかまわないだろう。
最初のコメントを投稿しよう!